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『零戦 その誕生と栄光の記録』読んだ

 

零戦の設計者であり、この夏公開されたジブリ映画「風立ちぬ」で主人公のモデルになった人が書いた本。

零戦が完成するまでとできた後の戦果について書かれている。

 

自分は飛行機の事はわからないので(そもそも零戦に関する知識自体が皆無。第二次世界大戦で日本軍が使ってた戦闘機でしょ?レベル)、技術的な所は流し読みしたけどそれでも結構楽しめた。

軍からの相反する要望に答える形で実現した、実現不可能と思われた戦闘機。

今更すぎるけど、すごい機体だったんですね零戦って。。

 

ああ技術者なんだなぁこの人、と思ったのが本を読み終わって一番強く感じたこと。

あとは、映画の主人公もそうだったけどこの人も戦争は賛美してないだなぁとも。

 

戦後に出版された本だからもし戦争賛成だったとしても正直に書けなかった、って可能性もない訳じゃない。

けど、この本読んでると

「飛行機作りが好きだけど、たまたま時期が悪くて戦闘機しか作る事が許されてなくてその中で満足できるものを追求した」

って感じる。

 

零戦が戦争中に活躍した様子を自慢げに(←これはかなり自分の主観入ってるけど)説明したり、戦時中言われていたらしい零戦の欠点についていちいち反論したり、その一方で

「私に、手ばなしで特攻隊をたたえる文など書けるはずがなかった。なぜ日本は勝つ望みのない戦争に飛びこみ、なぜ零戦がこんな使い方をされなければならないのか、いつもそのことが心に引っかかっていた。もちろん、当時はそんなことを大っぴらに言えるような時勢ではなかった。」(以上、本文より抜粋)

とも言っている。

良い物を作りたいという技術者としての想いと周りからそれを求められる環境、でもその結果自分の作った物に乗って若者が次々に死んでいくという現実。

軍国主義者じゃなければそうとう辛いジレンマですね。

 

そして、、もしこの人がいなくて零戦がなければ日本はアメリカに戦争ふっかけるようなバカな事はしなかったのでは?と少し思った。

零戦日中戦争時代から圧倒的な強さを誇っていて、しかも欧米にはその存在を知られていなかったらしい。

 

まあ、実際は外交上の問題や当時の時代背景や派閥間の争いなんかが色々あったみたいなので、戦闘機の有無だけで左右された訳ではないとは思うけど。

そもそも歴史に「if」は禁句だしね。