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「時が滲む朝」読んだ

著者は楊 逸(やん・いー)さん。2008年にこの作品で芥川賞を受賞しています。資料にしてはいけないことで有名な(でもよく参考にしています)ウィキペディアによると、中国籍の人としては初めての受賞だそうです。それだけでもすごいのに、なんと彼女は1987年に20歳を過ぎてから日本語がわからない状態で来日し、2005年に小説を書き始めたそうです。すごい才能の持ち主なんですね。
ただ、ネットで彼女のことを調べてみたら、某テレビ番組で共演者に何度も注意されるくらいのおしゃべりだとありました。自分の意見ばかり主張して人の話を全く聞かないとか。本当かどうかは知りませんが、まあ直接会うことも無い人なので、面白い話を書いてくれればそれで良いです。

物語のストーリーとしては、中国の片田舎から希望を胸に都会の大学に進学した青年の青春と挫折を描いたものです。丁度、大学生時代に天安門事件を経験し、北京オリンピック直前で話が終わっています。

若さゆえの熱意と行動力、というのはどこの国も同じかもしれません。が、最近転職活動をしていて思うのですが、熱い気持ちというのは歳を取っても結構持っている人多いんじゃないですかね?変わったのは気持ちではなく行動で、さらに言うと環境なのかなと思っています。

応募する企業を選ぶとき、新卒の時のように挑戦したい気持ちは今でもあります。ただ、年齢的にそろそろ結婚や安定をと考えると、どうしてもリスクの少ない道を選択したくなります。ここで道を誤ったらやり直すのが大変なので。

歳を重ねることで若い頃の気持ちが消えてしまうのではなく、外的要因によって無理矢理押さえ込んでいるだけなのかもしれないなあと思う今日この頃です。

話がそれてしまいましたが、面白くて短い本なので、忙しいサラリーマンにもお勧めです。