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『アレックスと私』読んだ

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天才ヨウム(オウム科)であるアレックスの生涯を綴った実話。著者は、赤ん坊だったアレックスを引き取り彼(?)が死ぬまで研究を続けたペパーバーグ,アイリーン・M.さん。当時の常識を覆し、「オウムはただ口真似をするだけではなく自らの意志で言葉を発することができるのだ」という事を証明した学者です。あれ、証明できたんだっけ?たしかできたはず。学会で認められたかはちょっと覚えてないです。。

 

日本でも「鳥頭」とか「ニワトリは三歩歩くと忘れる」という言葉があるように、鳥はおつむの弱い動物とされていました。そしてオウムは、言葉の意味を理解しているのではなくただヒトの声色を真似ているだけだと。つーか、僕もこの本を読むまでそう思っていました。というか、読み終わった今でも正直半信半疑です。オウムと会話ができるってホントに?と思ってしまいます。

 

僕以上に、その道の専門家たちはそう信じていたでしょう(ところで当時、カラスの賢さについて動物学者はどう考えていたんだろう?)。しかし著者は、自身のそれまでの経験から鳥には知性があると信じていました。例え、「鳥頭」の中にある小さな脳では知性を得ることは無理だと思われていたとしても。

 

本書は、アレックスの天才エピソードの数々を記している、、だけではなく、同時に研究者である著者の苦労についても多くのページが割かれています。同じく学者である夫の転勤に合わせて大学を転々とするものの、彼女自身は研究内容が関心を持たれなかったこともあって安定した職に就くことができず、常に研究費の捻出に苦労していたことなど。


彼女、ハーバードの大学院で博士号とってるんですよ。そんなすごい人なのに仕事がなかったんですよ。鳥に知性があるなんてトンデモ説を掲げていたせい?それもあると思うんですが、なんとこの人、化学の分野で博士号とってるんですよ。超一流大学で博士になったのに、それやめて鳥の研究始めちゃったんです。すごくないですか?アレックスだけじゃなくて、この人の研究しても結構面白そうじゃないですか??


他に本書で面白いと思ったことは、とにかくアレックスわがままなんです。著者が日本人だったら、この本の中に一回ぐらい「ジャイアン」って単語が出てきたんじゃないですかね?それぐらいわがまま。なんか「天才」+「動物」の組み合わせって、なんとなくピュアというか純朴なイメージがあったのですが、実際はジャイアン。いや、ジャイアンとピュアは矛盾するものではないかもしれないので、ピュアなジャイアンって言った方がよいのか。なんかきれいなジャイアンみたいですね。


動物好きならたぶん楽しめます。鳥好きなら絶対楽しめます。きれいなジャイアンが好きなら、、どうだろう?


「マタネ。愛シテル」はじんと来たな~。この訳者はいいですね~。この本を訳した佐柳信男さんという人もいい味出してます。