読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「陽気なギャングが地球を回す」読んだ。陽気な話だった。

 

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

 

 

前回の「ゴールデンスランバー」に続いて、伊坂幸太郎作品第2弾。映画化されているからタイトルだけは知っていた。タイトルが惹かれなかったから今までスルーしていたけど、「ゴールデンスランバー」と同じ作者と知ったので、図書館で即借り。ちなみに、同じ著者の「アイルと鴨のコインロッカー」と「オーデュボンの祈り」が今手元にあります。読むの楽しみ。


以下、amazonの説明

確実に他人の嘘を見抜くリーダーを筆頭に、正確な体内時計の持ち主、演説の達人、天才スリという面々で組織されたギャング団が活躍する長編サスペンス。著者は、言葉を話すカカシ「優午」が殺されるという奇想天外なミステリー『オーデュボンの祈り』や、レイプという犯罪の末に誕生した主人公「春」の苦悩を爽快なタッチで描いた『重力ピエロ』など、作品ごとに個性的なキャラクターを生み出してきた伊坂幸太郎。特異な才能を持つ4人の男女が、思わぬ事態に巻きこまれていく本書は、その真骨頂ともいえる痛快クライム・ノベルだ。

市役所で働く成瀬、喫茶店主の響野、20歳の青年久遠、シングルマザーの雪子たちの正体は銀行強盗。現金輸送車などの襲撃には「ロマンがない」とうそぶく彼らの手口は、窓口カウンターまで最小限の変装で近づき「警報装置を使わせず、金を出させて、逃げる」というシンプルなものだ。しかしある時、横浜の銀行を襲撃した彼らは、まんまと4千万円をせしめたものの、逃走中に他の車と接触事故を起こしてしまう。しかも、その車には、同じ日に現金輸送車を襲撃した別の強盗団が乗っていた。

著者の持ち味ともいえるのは、コメディー映画のような軽妙なストーリーの中に、自閉症の子どもや、中学生のいじめといった、活劇とはそぐわないように見えるテーマを、違和感なく滑りこませている点である。社会から異端視されている者たちを、シニカルにではなく、爽やかに描いてきた著者は、本書においても「正しいことが人をいつも幸せにするとも限らない」と高らかに宣言する。どこまでも明るいギャング団の奮闘の影には、そんな著者からの深遠なるメッセージが見え隠れしている。(中島正敏)

 

ゴールデンスランバー」とは打って変わって、五月晴れのようにカラッとした内容。4人のギャングの個性が面白おかしく描かれて、テンポよく読み進める事ができた。一応、話の所々に小どんでん返しというか、ちょっとしたトリックや謎が埋め込まれているんだけど、一つ一つが僕でさえすぐ見抜けるほどのレベル。つまり大したことない。ちょっと考えればすぐオチが読める小ネタも含めて、読者を楽しませてくれる一冊でした。


僕がこの作品を楽しめたのは、皮肉のきいた登場人物のセリフのおかげでもある。
手元に本がないので(返却してしまった)ググってみたら、Naverでまとめられてた。
http://matome.naver.jp/odai/2141846344377381501


上のページからいくつか抜粋。

死ぬべき人間が元気に生きていることのほうがよほどの恐怖だ

6割る3は何を意味するのか。正解は、『六万円を三人の強盗で分けると二万円になる』ということなんだ。ようするにだ、割り算と言うのはギャングの分け前を計算するためのものなんだよ

ゼロで割ると世界はおかしくなっちゃうんだよね

正しいことが人をいつも幸せにするとも限らない

変わった動物は保護されるのに、奇妙な人は排除されるとは可笑しなものだ


こういったセリフがごろごろ転がっていて痛快。読みながら、田中芳樹さんの「銀河英雄伝説」を思い出した。


そのうち読み返したくなったらkindle版を買おうかな。