dake008’s blog

アラフォー男子です。内容が中二病的だから、知人には読まれたくないし自分で読み返したくもない。そういうブログです。

米原真理さん「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」読んだ。すごく面白い!そして色々と考えさせられる

 

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)

 

 

シモネッタ米原さんが、1960年代に約5年間過ごしたプラハにあるソヴィエト学校での子供時代の生活と、そこで作った親友達を30年ぶりに訪れるお話。ドキュメンタリーですね。つまり実話。wikipediaに掲載されていないので、amazonに書いてある内容を引用。


1960年プラハ。マリ(著者)はソビエト学校で個性的な友達と先生に囲まれ刺激的な毎日を過ごしていた。30年後、東欧の激動で音信の途絶えた3人の親友を捜し当てたマリは、少女時代には知り得なかった真実に出会う!

説明が雑だなぁ。。


本書は3つの章に分かれている。それぞれの章で、それぞれの親友との思い出と再会の様子が描かれている。
・リッツァの夢見た青空: ギリシャ人リッツァ
嘘つきアーニャの真っ赤な真実ルーマニア人アーニャ
・白い都のヤスミンカ:ボスニアムスリム(?)ヤースナ


まず、この本をお勧めしたい理由として最初に上げたいのが、登場人物の描写が魅力的ということ。これは文章力のおかげなのかな?彼女たちとの1つ1つのエピソードが読んでいて楽しい。


さらに、歴史や政治や文化がこの話では大きなウェイトを占めるので、そういう方面に興味のある人は読むべき。著者や彼女のスクールメイトはみな、共産主義者の子供たち。その影響は学校生活のちょっとしたところにも現れている。例えば親友の一人であるアーニャの家族は特権階級であるため、共産主義者にあるにも関わらず贅沢な暮らしをしている。そしてアーニャは、その矛盾に気づかない。また、文化や歴史についていうと、ソヴィエト学校が多国籍スクールだからか、登場人物たちは祖国の文化や歴史をとても大切にしている。時には、その事で喧嘩になる事もある。


大前提として話が純粋に面白いという事はあるけれど、それに加えて、政治や歴史や文化というものについてもとても考えさせられた。僕は大学時代の5年間をアメリカで過ごしたけれど、当時も今も、海外の人に対して日本の素晴らしさをどれほど伝える事ができるだろうか?日本の文化や歴史をどれだけ説明できるだろうか?下手すると、ソヴィエト学校の子供たち以下かもしれない。


紆余曲折を経てドイツに移住した親友の言葉を抜粋。
この言葉がとても印象に残った。


「(前略)街も公共施設も清潔なのは気持ちいいけれど、ここはお金が万能の世界よ。文化がないのよ。チェコで暮らしていた頃は、三日に一度は当たり前のように芝居やオペラやコンサートに足を運んだし(中略)日用品のように安くて、普通の人々の毎日の生活に空気のように文化が息づいていた。ところが、ここでは、それは高価な贅沢」


僕は日本の文化とか意識してないなぁ。反省。

 

最後に。

米原さんと3人の親友との再会の様子はテレビで放送されたらしく、youtubeで見る事ができる。著作権とかわからないのでリンクははらないけれど、調べればすぐに見つかります。